ポッジョ ラ モッツァからのトップキュヴェで、アッヴォルトーレと同じく良いヴィンテージにしか造りません。土壌はわずかに酸性で、砂質です。元々は海底でした。収穫量は35hL/haです。セメントタンクで発酵。20日のマセラシオン2~3年樽で12ヶ月熟成させます。
生産者情報:
マレンマの美しい自然とともに葡萄を育てる生産者
モリスファームズは、トスカーナ州南西部、マレンマに拠点を置くワイナリーです。現在、ジュリオ パレンティーニ(上写真右)と従兄弟のラニエリ ルイジ モリス(上写真左)が中心となって、ワイン造りやワイナリーの運営を行なっています。モリス家は今から200年以上前に、スペインから移住してきました。広大な土地を所有し、代々農業に従事してきた家系です。木炭が主に使用されていた100年前には、その原料となる広大な森を所有しており、その土地は6,000haを超えていたと言います。現在では、木炭生産のための森は売却しており、所有面積は476ha、その内70haが葡萄畑です。畑は、主に2つの葡萄園に位置しており、粘土質土壌が特徴的な「ファットリア ポジェッティ」と、砂質土壌が特徴的な「ポッジョ ラ モッツァ」に分かれています。ファットリア ポジェッティは、モリス家が移住してきた200年前から所有し続けている土地です。
モリス家では昔から、葡萄栽培やワイン造りも行ってはいたものの、事業全体から見れば主な収入源ではありませんでした。1979年、ジュリオの父であるアドルフォがモリスファームズで働くようになり、近代的な改革を推し進め評価を高めた結果、ワイン造りに専念するようになりました。ヒュー ジョンソンの『ポケット ワイン ブック2020』で3ツ星生産者として紹介され、「新しい時代の1級のマレンマの生産者のひとつ。基本のモレッリーノを試すべし」と記載されています。
「常に品質を重視する」――ワイン造りの哲学
モリスファームズにとって一番重要なのは品質です。常に価格以上の品質があることに誇りを持っています。例えば、ファットリア ポジェッティでは、葡萄はすべて一番規定の厳しいDOCマッサ マリッティマの基準に合わせています。スタンダードクラスのマンドリオーロにも、この厳しい基準で栽培された品質の高い葡萄を使っており、価格に対する品質の高さは保証できます。健全で品質の高い葡萄を得るため、畑に最も多くの時間を費やし投資を行っています。風通しが良くなるように、不要な枝や葉を取り除き、また葡萄の房に日光が当たるように房のまわりの葉を取るなど、丁寧に作業を行います。
品質のため改革を行った偉大な父、アドルフォ パレンティーニの功績
モリス家の娘であるカテリーナと結婚したアドルフォ パレンティーニは、1979年からモリスファームズで働くようになりました。アドルフォは当時、まだ無名の産地だったマレンマの土地で、必ず素晴らしいワインが出来ると確信し、様々な改革や投資を行いました。そして、質より量を重視した従来のワイン造りから、品質重視のワイン造りへと方向転換を図りました。アドルフォが最初にワインを造り始めたころは、多くの苦労がありました。最初は独学でワイン造りをしていた為、品質が安定せず、良いワインが出来る年もあれば、良くない年もありました。
しかし、1988年、当時まだ24歳だったアッティリオ パーリをコンサルタントに迎えたことが転機となり、よい影響をもたらしました。その当時では馬鹿げていると言われたグリーンハーヴェストを行ったり、シラーを植えることを薦めたりと、様々なアイディアをくれました。そして、アドルフォとパーリよって、スーパートスカーナ スタイルのフラッグシップ「アッヴォルトーレ」が生み出されました。新しい醸造技術によって、白はフレッシュでクリーンな味わいのものが出来るようになるなど、ワインの品質は目覚ましく向上しました。
モリスファームズは代々続く家族経営のワイナリーですが、モリス家だけでなく、ワイナリーの従業員もまた代々、同じ家族がモリスファームズで働いてくれています。そして自分たちが関わったワインが世界的に高い評価を受けていることを、とても誇りに思っています。
土壌の異なる2つの葡萄園、「ファットリア ポジェッティ」と「ポッジョ ラ モッツァ」
モリスファームズは2つの葡萄園を所有しています。どちらもトスカーナ州の南西部マレンマに位置し、ティレニア海に面しています。すぐ北はボルゲリ、またブルネッロ ディ モンタルチーノ、キアンティといったトスカーナを代表する産地に囲まれています。近年、マレンマのワインの品質は向上し、他のトスカーナのワインに勝るとも劣らない品質を誇っています。トスカーナの他のエリアのサンジョヴェーゼと比べ、マレンマのサンジョヴェーゼの特徴は、海に面しており温暖な気候に恵まれているおかげで、葡萄がよく熟し、柔らかく、ソフトな味わいになることです。
所有する2つの葡萄園のうち、ひとつはマッサ マリッティマDOC地区にある「ファットリア ポジェッティ(Fattoria Poggetti)」、もうひとつがモレッリーノ ディ スカンサーノDOCG地区にある「ポッジョ ラ モッツァ(Poggio La Mozza)」です。
「ファットリア ポジェッティ」は、化石の多い粘土質土壌でわずかに酸性です。出来上がるワインは骨格のあるパワフルなタンニンが特徴となります。フラッグシップのアッヴォルトーレやモンテレージョ ディ マッサ マリッティマ等を生産します。それに対し、「ポッジョ ラ モッツァ」は砂質土壌で、こちらもわずかに酸性です。この土壌からは、エレガントで甘くやわらかいタンニンがもたらされます。モレッリーノ ディ スカンサーノを生産します。
「父アドルフォとアッティオ パーリ」 今日のモリスファームズを築き上げた現当主ジュリオ パレンティーニの父アドルフォの業績は計り知れません。それまでの質より量のワイン造りから、品質重視のワイン造りへと方向転換を図りました。そして、様々な改革や従業員のマインドを変えていく(収量制限、作業のタイミングなど)ことに非常な労力を使いました。また1988年に、コンサルタントとしてアッティリオ パーリを迎えたことも転機となりました。当時は、ワインメーカーがおらず、アドルフォは独学でワイン造りを行っていたため、ヴィンテージによって品質のばらつきがありました。パーリの助言によりグリーンハーベストや新しい醸造技術の導入、当時まだ珍しかったフレンチオーク樽での熟成など様々な改革を行いました。その結果、毎年安定した良いワインが出来るようになり、またアッヴォルトーレが生み出されました。
「モレッリーノと言えばモリスファームズ」 モレッリーノ ディ スカンサーノが、'07年からD.O.C.G.に格上げされたのは、モリスファームズと他の2つの生産者によるもの、と高く評価されています。イタリアでも「モレッリーノと言えばモリスファームズ」と名前を挙げられるほどです。
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SKU: 3241
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色、味わい: 赤 ミディアムボディ
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